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執筆者の写真所長

「復興特別所得税の轍を踏むな」

東日本大地震後、復興財源を孫子の代に渡って徴収するという観点から25年間の長期にわたり、本来の所得税の2.1%(復興特別所得税)が課税される税制が今日まで続いている。

 このため、我々の報酬の源泉税が本来の10%ではなく10.21%になるなど課税実務が煩雑になっている。(法人税の増税も同時期に5年間の予定で開始されたが、これは2年間という短期間で廃止された。)この税制は源泉徴収事務の煩雑さに加え、早期の復旧・復興の目的に照らすとあまりにも長期にわたるものである。また、25年間もの間には、新たに大災害など、この制度の趣向に沿わない事情が発生することも大いに考えられる。現に熊本地震、九州北部豪雨、西日本豪雨、そしてコロナ災害である。

 この秋にはコロナ復興のため税制が議論されることは必定だが、ぜひ簡素な税制を目指してほしい。


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