軽減税率を巡って、新聞や国会等でいまだに次のような議論がある。
「レジで店員に『持ち帰る』と説明して8%の消費税を支払った客が、気が変わって店内のテーブルで食べたらどうすれば良いのか。逆に『店内で飲食します』と言って10%を納めた客に不満が店に向けられないか?」
この話にはいくつかの誤解があるように思う。一つ目は店の判断だが、これは購入時点での客の意思表示で税率を決めれば良く(国税の取扱い)その後で客がどうしようと店が関知すべき問題ではない。また、店内飲食の方が値段が高いことが前提となっているが、私の予想では半分位の店では店内飲食・持ち帰りとも同じ値段設定になると思うし、例外的に包装等にコストがかかる業種では持ち帰りの方が高くなることもあり得る。最後に客の不満についてだが、これはどうだろうか。本来は商品の値段こそ購入の意思決定に重要であって、税率は関係ないのだが…。