政府は目標として掲げてきた2020年プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化を諦めた。
これは今に始まったことではなく、10年おき位に繰り返されていることだ。例えば小泉政権下では2011年黒字化を目指していた。
問題なのは議論のすり替えである。安倍首相は「消費税増税分の一部を教育費等に回すよう変更する。そのために2020年プライマリーバランス黒字化を先送りする。」と受け取られるような発言を衆院選前に繰り返し、多くのマスコミそのように伝えた。 しかし本当のところは、消費税増税分を予定通り収支改善に回しても2020年黒字化はできない見通しなのだ。終わったことは仕方ないが、財政健全化の議論を早く再開すべきである。